2006/08/19
「北野さん、一大事ですっ」。出版社から電話である。何事じゃいなと思ったら、拙著「馬券練習帳」を図書室の蔵書に加えたいと、某少年刑務所から注文が入ったというのだ。
間違いなく一大事である。仕事柄よく知っているが、少年刑務所の蔵書チェックはかなり厳しい。更生を目指す彼らに悪い影響を与える本は、一切、オミットである。出版社によると、今までの競馬本の注文はあったが、オグリキャップ物語的な、夢と感動を伝える本に限られていたという。そこへ馬券本、しかもよりにもよってボクの本が加えられたらどうなるか?
せっかく更生して出所した彼らが、再び馬券道という悪の道にハマッてしまう恐れが生じるではないか。その時、ボクに責任取れと言われても知りませんよ。
う~ん、意図がわからんぞ。あ、もしかして、どこまで打ちのめされても何度も何度もはい上がり、何クソと馬券を買い続ける忍耐の精神を教えようという魂胆かも。心境複雑…。