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競馬コラムニスト・北野義則の競馬コラム「地獄の沙汰も3連単」2010

[最終更新日]2010/09/11

2010/09/11

 阪神の矢野が涙の引退表明だ。熱烈な矢野ファンであり、復活を待ち望んでいたボクには大ショックである。

 YTVで「週刊トラトラタイガース」の台本を書いていた頃、「サヨナラ勝ちの瞬間と、矢野」という特集を企画したことがある。打のヒーローに真っ先に抱きついていたのは、必ず矢野だったからである。

 本人に電話すると、自分がサヨナラ打を放った時、真っ先に駆け寄ってくれた選手のことが忘れられず、自分も相手を喜ばそうと、計画的に一番を目指していたそうだ。そのために彼は、走者が出た瞬間からベンチ最前列に陣取り、猛ダッシュの態勢を整えていたのである。捕手は女房役と言うが、彼は根っからの引き立て役であり、常に仲間が喜んでくれることだけを考えて野球をしていたのだ。敬服する。

 「仲間の幸せが自分の幸せ」という人生は、格好いい。ボクも「家族の幸せが自分の幸せ」だと思ってはいるが、なぜか馬券を買ってしまうのである。秋競馬開幕!