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競馬コラムニスト・北野義則の競馬コラム「地獄の沙汰も3連単」2007

[最終更新日]2007/08/04

2007/08/04

 今週は2人の敬愛する天才が亡くなり、ショックを受けている。

 1人は阿久悠さんである。元放送作家だ。ボクはこの人のブッ飛び発想にあこがれ勉強してきた。例えば「ペッパー警部」はすさまじい。「これからいいところ」の私たちを、ペッパーという名前の警部が邪魔をするのである。常人の発想では書けない。

 もう1人は北欧の映画作家イングマル・ベルイマンである。牧師の息子に生まれながら「神の不在」3部作を世に出した。ここまで気概のある、徹底した親不孝者は見たことがない。主人公が死神とチェスの勝負に挑む「第七の封印」などは、天才を通り越して神の発想である。彼は「神の不在」を説きながら、自身が神であることに気づかないまま死んだ。

 予想の「想」は発想の「想」である。穴馬が割り込む展開をいかに想像できるか。いろいろテレビ番組を企画してきたけど、自分が凡人であることを馬券を買うたびに思い知らされるのだ。